【ADHD⑦】20代女性
プロフィール
- 治療期間:X年3月~X年4月の25日間
- 主訴:落ち着かない、パニック症状、薬を飲まないと貧乏ゆすりが止まらない
- TMS治療の目的:ADHDに伴う二次性抑うつ状態の解消
- TMS治療プロトコール: aTBS(1200発×2回)30回
これまでの経過
日中の眠気、動悸、食欲不振、パニック症状等の症状が出現し、X年に他院精神科を受診。
ADHD、自律神経失調症と診断されて、薬物での治療を開始となりました。
しかし、十分量の薬剤を内服するも抑うつ状態となり休職することとなり、集中的にTMS治療を行うこととなりました。
コンサータ36mg・ストラテラ40mg(ADHD治療薬)、レクサプロ10mg(抗うつ薬)、不安時頓服としてデパス0.25mg(興奮薬)、加味帰脾湯・半夏厚朴湯(漢方)を服用されていました。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
十分な薬剤を内服するも抑うつ状態等が改善しないため、TMS治療を開始することになりました。
一日2回(2400発)のaTBSプロトコールを30回行いました。
10回目終了前は、「段々目が覚めてきた」「動き出しも早くなってきた」と良い兆候が見受けられました。
20回目終了時には、「早くなにかやりたいな」と意欲が湧き始めました。
30回目終了時には、まだ完全ではないものの症状は改善しているという自覚もしっかりあり、主治医とは仕事を復帰する方向で相談していくこととなりました。
心理検査の結果からも、治療前と治療後を比較して50%以上の改善が認められたため、維持療法には移行せずに治療は終了となりました。
症例のまとめ
ADHDに伴う二次性のうつ状態の改善を目指した症例になります。
しっかりと休職期間を取り、その期間を上手く利用して治療に専念出来たことが改善へと繋がった症例となりました。
【お読みいただいた方へ】
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「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年2月18日
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