成人のADHD治療を目的とした高頻度の両側dTMSのランダム化偽刺激比較試験:否定的な結果
こちらの論文は、
のページに引用しています。
こちらは、成人のADHDに対して前頭前野に対するdeepTMSによっ手の治療効果を調べた研究となります。
Brainswayの両側DLPFCに対するdeepTMSを起こったところ、偽刺激と比較して治療効果を示せなかったという結論となっています。
DLPFCの刺激は、認知関連の脳回路の改善を通してADHD症状の治療を期待していました。
26例と少ないものの、2018年と比較的新しく行われた研究になります。
両側の深部刺激では、ADHDへの治療効果を示すことができませんでした。
論文のご紹介
英語原文は、こちら(Pub Med)をご覧ください。以下、日本語に翻訳して引用させていただきます。
目的
最近の研究では、注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療法として反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の有効性の可能性が支持されている。
本研究の目的は、成人ADHDの治療における両側前頭前野に対する深部rTMSの安全性と有効性の可能性を評価することであった。
方法
26名の成人ADHD患者を、偽刺激または実刺激の深部TMS(dTMS)に盲検下でランダム化した。
両側のH5 dTMSコイル(Brainsway、IL)を用いて、前頭前野を運動閾値の120%で高頻度刺激するために、1日20セッションを実施した。
評価には、Connersの成人ADHD評価尺度の質問票と、コンピュータによる連続パフォーマンステストであるTest of Variables of Attentionを用いた。
結果
実刺激群と偽刺激群との間に、臨床結果の差は検出されなかった。
結論
提示されたエビデンスは、成人ADHDの治療における両側前頭前野刺激の有用性を支持するものではない。
サンプル数が少ないため、今回の予備的知見の解釈には注意が必要である。
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執筆者紹介
大澤 亮太
医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師
日本精神神経学会
精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2021年4月3日
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