【適応障害⑰】30代女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/11月~X年/12月の43日間
- 主訴:何もしたくない、人と会いたくない、ひたすら寝ていたい、意欲低下
- TMS治療の目的:抑うつ状態、不安状態の改善
- TMS治療プロトコール:平日特別プランの通常TBS(600発/回) 30回
これまでの経過
精神科初診は高校生の頃になります。
当時は親御様との折り合いが悪かった様子で1-2回の通院で終診しました。それ以降は受診していませんでしたが、明らかなストレス因ののちに、ここ1か月で意欲低下、人と会いたくなくなり始めました。
薬はなるべく服用したくないとの理由で当院へ受診し、TMS治療を希望されました。
ジストニアに対してボトックス注射を投与しています。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
うつ状態を改善するため、特別プランでの通常iTBS(600発/回) を30回行いました。
TMS10回終了時は、「頭痛もない。ジストニアにも悪さしていない。気分の変化はまだ感じない。」と、まだTMS治療の効果は実感されていませんでしたが、ジストニアに影響はなく、治療が行えました。
TMS20回終了時には、「落ちこんでも前ほど深く落ち込むことはなくなった。布団から出たくない感じが軽減した。ジストニアは悪化していないし、一番ひどい症状は出なくなった」と、治療の効果を感じ始めました。
TMS30回終了時は、「調子よい。落ちこみ、億劫感が軽減した」と主訴の改善が認められました。
ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
平日の午前中のみと限られた時間の中、ほとんど毎日通院され、無事30回終えることができました。
ジストニアを患っていましたが、問題なくTMS治療を行うことができました。
10回目までは、治療効果を実感されませんでしたが、20回目以降からは、ご本人様も治療効果を実感され、主訴である意欲低下を改善することができました。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年6月17日
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