【適応障害⑮】30代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/11月~X年/2月の85日間
- 主訴:気分の落ち込み、思考力の低下、感情が不安定
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:右低頻度rTMS(1,800発/回)30回
これまでの経過
高校生の時にパニック発作を認めました。
現在適応障害と診断され、他院にて左高頻度治療を行っていますが効果を実感されず、イライラが増強しているため当院を受診されました。
イフェクサー(抗うつ薬)を服用中です。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
他院では左高頻度治療を行っていましたが改善乏しく、ベースに不安障害があるため当院では右低頻度治療rTMS(1,800発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は、「頭がスッキリしてきた。言葉が上手く出ない感じはまだある。」とのことでした。
TMS20回終了時には、「調子は悪くない。朝の億劫さはあるが、不安は減っている。イライラもコントロールできている。」と効果を実感されていました。
TMS30回終了時は、「調子は悪くない。気分が塞ぐ感じはない。趣味等も手を出せている。」と、趣味を始める意欲的な姿勢がみられ、主訴の改善が認められました。
30回目以降はブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
イライラや不安が強い方には、右低頻度治療が有用であると改めて実感した症例でした。
他院での治療が適切に行えていなかった可能性が高い症例ではありますが、適切な病状把握とプロトコールの選択が重要であることを実感した症例になります。
【お読みいただいた方へ】
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「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年10月10日
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