【不安障害⑪】40代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/10月~X年12月の40日間
- 主訴:起きた時の軽い絶望感、日常の不安、寝ても疲れが取れない
- TMS治療の目的:不安、抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:倍量iTBS(1,200発/回)とaTBSの組み合わせで30回
これまでの経過
精神科初診は7~8年前で、認知行動療法に取り組んだことがある患者様です。
1年前から他院に通院しています。
薬物治療を行っていますが、改善が見られないため、TMS治療を希望されました。
パキシル服用の治療歴有り。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、倍量iTBS(1,200発/回)とaTBSを組み合わせて30回行いました。
TMS治療10回目では、「TMS副作用強くない。気分の変化はまだ感じない。まだ不安はある。」と、発言ありました。
TMS治療20回目では、「調子がいい日が出てきた。普通になった感じ。劇的な変化まではないが、朝の絶望感減ってきた。」と段々と効果をご自身で感じられるようになりました。
TMS治療30回目では、「調子は良くなってきていると思う。以前より不安軽減。治療の後半の方が効いている感じがする。」と20回目以降から効果を感じられ、表情も明るくなりました。
ブースター治療、維持療法についてご案内し、ご本人様の希望であと5回治療継続する方針となりました。
症例のまとめ
倍量iTBS(1,200発/回)とaTBSの組み合わせで 30回を治療間隔3日以上空けることなく通院し、終えることが出来ました。
治療20回目までは、効果を感じられることが出来ませんでした。
治療20回目以降からは、段々と効果を感じられ、主訴である不安、抑うつ状態の軽減に繋がりました。
このように治療反応が遅れてくることがあり、不安障害などではじっくりとTMS治療を行っていく必要性を感じさせられた症例になります。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月17日
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