【ASD①】20代男性
プロフィール
- 治療期間:X年4月~X年5月
- 主訴:単語が出てこない。場所の名前、人の名前、物の名前など。物忘れが激しい。仕事で頼まれたことを忘れるなど。集中力低下。疲れやすい。
- TMS治療の目的:集中力、易疲労感の改善
- TMS治療プロトコール:aTBS(1200発×2回)30回
これまでの経過
5年前に他院にて心理検査を行ったところ、ASDの傾向ありと診断されました。
単語が出てこない、物忘れ、集中力の低下、疲れやすさ等の二次性のうつ症状が出現したことから、当院でのTMS治療を強く希望しました。
治療歴は特にありません。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
ADHD特性についての改善効果は期待しにくい点をご説明したうえで、本人の強い希望により二次性のうつ状態に対してTMS治療を開始することになりました。
aTBS(一日2回、2400発)のプロトコールを30回行いました。
10回目終了時、「TMS治療を行ったあとは頭がすっきりする」と変化を感じられました。
30回目終了時に、「集中力はまだ改善していないが、調子が良くなり、気分の落ち込みもなくなりました」。
1クール終えて快復傾向にはあるが、依然として集中力の低下が残存していることから維持療法を検討しましたが、遠方であることから一度TMS治療は終了となりました。
症例のまとめ
急性期に1日2回の治療を集中的に実施したことでうつ状態の改善は認められましたが、抑うつ症状以外のASD特性に対しては、やはり効果が薄い印象がありました。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年10月9日
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