加速型rTMS:難治性うつ病を緩和する可能性のある治療法
こちらの論文は、
のページに引用しています。
加速型のrTMSは効果が期待できる
こちらの論文は、iTBS(シーターバースト刺激法)と従来のrTMS治療を比較した研究報告になります。
加速型のiTBSも効果があることが分かってきており、すでに治療法として活用されていました。
そしてiTBSは従来のrTMSと比較して効果が劣らないことが示されていて、治療時間が大幅に短縮(37分30秒→3分20秒)となります。
こちらの論文では、加速型のrTMSと加速型のiTBSを比較して、その結果が変わらないことを示しています。
このように加速型iTBSは、治療期間を短縮する非常に実用的な治療法といえます。
論文のご紹介
英語原文は、こちら(Pub Med)をご覧ください。以下、日本語に翻訳して引用させていただきます。
アブストラクト
反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)に関する30年に及ぶ臨床研究の結果、精神医学における大うつ病性障害(MDD)に対する1つの明確な治療適応が得られた。
臨床的な反応は標準的な治療アルゴリズムと同等であるが、有益な結果に対する効果の大きさはかなり控えめである。
ここ数年、抵抗性うつ病に対する有効性を高めるために、パーソナライゼーションとrTMS治療の強化という2つの新しい手段が開発されてきた。
後者については、難治性うつ病の状態で、加速型高頻度rTMS(arTMS)と加速型間欠的シータバースト刺激(aiTBS)をレトロスペクティブに比較した。
その結果、両プロトコル間に臨床効果の有意差は認められなかったが、今回の観察では、加速型刺激が抑うつ状態から反応状態に至るまでの治療期間を短縮する可能性が実証された。
抑うつ状態から回復状態に至るまでの時間を短縮することは、患者の利益につながる。
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執筆者紹介
大澤 亮太
医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師
日本精神神経学会
精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2021年6月5日
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