コロナ後遺症のメンタルヘルスTMS療法探究プロジェクト
※新しい臨床研究は、2023年9月よりエントリーを予定しています。
東京横浜TMSクリニックでは、新宿・代々木こころのラボクリニックと共同でコロナ後遺症のメンタルヘルスTMS療法探究プロジェクトを実施しています。
私たちはこれまでの診療ベースでレジストリー登録し、後ろ向きにデータ解析した観察研究として、コロナ後遺症の精神症状に対してrTMS療法の治療効果の可能性を報告いたしました。
今回はその予備的な調査を踏まえて、臨床研究審査委員会での審査で承認(認定番号CRB3180027)をうけ、より精度の高い科学的検証を行っていきます。
シャム刺激と呼ばれる偽刺激をランダムに割り当て、わからない状態で治療をおこなっていくことで検証していきます。
治療終了の3か月後に開示させていただき、シャム刺激に割り当てられた方は、希望される場合は実刺激での治療を提供させていただきます。
70名のエントリーを目指しており、ご協力いただける方を募集いたします。
プロジェクトに取り組む理由
新型コロナ感染が拡大していく中で、コロナ後遺症による合併症で苦しまれている患者さんの存在も知られるようになってきました。
しかしながら、現在、「ブレインフォグ」・「ロングCOVID」・「慢性疲労症候群」などと言われる「コロナ後遺症」に対する有効な治療手段は限られており、その知見は乏しいのが現状です。
そのような現状を踏まえますと、今まさにコロナ後遺症で苦しんでいらっしゃる患者さんの病状を少しでも改善させることができる治療法を模索し、そのようなエビデンスを確立していくことは、社会・医学的急務であります。
このような背景と趣旨から、私たちは「コロナ後遺症のメンタルヘルスに資するTMS療法探究プロジェクト」を立ち上げました。
新しい臨床研究について
私たちは2023年9月より、新たな臨床研究の実施を計画しています。
- 平易な研究名称:コロナ後遺症に対するTMS療法開発に向けたRCT
- 研究名称:コロナ後遺症に伴う不安抑うつ・認知機能障害に対する新規経頭蓋磁気刺激療法による非侵襲的ニューロモデュレーション治療開発に向けた多施設共同ランダム化プラセボ対照比較試験
こちらのエントリーにつきましては、以下のページよりおすすみください。
法人様・個人様へ 寄付のお願い
本プロジェクトにつきましては、CRB(臨床研究審査委員会)の承認のもと実施しております。
こちらの治療は、1人につき30~50万円程度のコストがかかりますが、東京横浜TMSクリニックおよび新宿・代々木こころのラボクリニックで分担して行ってまいります。
先行報告でもよい結果が認められており、実臨床としても効果実感が得られています。
私たちは再現性と科学的な正確性を求めて、今回新たに60例以上のデータ収集を計画しております。
想定通りの結果が確認できれば、非常に学術的にも臨床的にも、そして社会的にもインパクトが大きな報告になるかと思います。
私たちの想いに賛同いただける企業様・個人の方は、どうか私たちと「コロナ後遺症患者さんの希望」を作っていくべく篤志をお願いできれば幸いです。
ご協力いただけました企業様・個人の方につきましては、当院ホームページおよび論文におきまして、協賛の謝辞を掲載させていただきます。※公平なプロジェクト実施の観点から、お断りせざるを得ないケースもございますこと、どうぞご理解のほどよろしくお願いします。
ご検討いただける場合は、ホームページ最下部のお問合せよりご連絡いただけますと幸いです。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
取材や記事転載のご依頼は、最下部にあります問い合わせフォームよりお願いします。
執筆者紹介
大澤 亮太
医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師
日本精神神経学会
精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年3月3日
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