【うつ病㊽】30代女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/6月~X年/8月の62日間
- 主訴:仕事について考えると涙が止まらなくなる、考えがネガティブな方向にいってしまう、やる気が起きず寝たきりになることが多い
- TMS治療の目的:うつ病の改善
- TMS治療プロトコール:倍量iTBSとaTBSを組み合わせて30回
これまでの経過
20代半ばで発症し、中度のうつ病と診断されました。数年前まで他院にて薬物療法(内服薬:サインバルタ 60mg)をされていました。
うつ病を再発してしまいましたが、薬の副作用に苦しんだ過去があったため、当院にてTMS治療を希望されました。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
患者様のご都合により治療1回目と2回目の間隔が1週間空いてしまいました。
10回目後の診察では気分の変化はみられませんでした。
20回目後の診察では、「作業の効率があがったような気はする」「気になったり不安になるのは波がある」「寝つきはよくなって睡眠時間は伸びた」「またライブに行きたいなとは思う」「音楽はきけるようになってきた」と、気分の変化を認めることができました。
30回目の診察時には、ペットが亡くなるという不慮の出来事が起こりましたが、「気分は落ち込んだが、調子は悪くないと思う」とうつ症状が増悪する様子は見られませんでした。
再発した際の治療法として維持療法を勧めましたが、ご本人より様子をみたいとの返答があったため、ブースターTBSの案内を行いTMS治療は一旦終了となりました。
症例のまとめ
通院の間隔が空くこともありましたが、治療7回目から14回目、16回目から21回目までは週に5日治療を行うことができました。
治療10回後の診察では気分の変化はみられませんでしたが、治療の間隔を工夫したことで20回後の診察時に気分の変化、改善を認めることができたと推察されます。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年2月5日
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