【うつ病㊾】40代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/11月~X年/12月の39日間
- 主訴:億劫、倦怠感、無気力
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:倍量iTBS(1,200発/回) 30回
これまでの経過
X年前にうつ病を発症し、その後休職と復職を繰り返しており、薬物療法が奏功しないためTMS治療を希望されました。
サインバルタ(抗うつ薬)、ハルシオン・フルニトラゼパム(睡眠薬)を内服中の方です。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、倍量iTBS(1,200発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は、「最初は頭の張りや頭痛があったが慣れてきた。気分はよくなっている。億劫感も減っている」と効果がみられている様子でした。
TMS20回終了時には、「いい感じ。億劫感と倦怠感がなくなった。」とのことでした。
TMS30回終了時では、「落ち込みはない。来週帰って趣味をするのが楽しみ。」と、趣味を再開する意欲的な姿勢がみられ、主訴の改善が認められました。
遠方からの短期滞在であったため、30回目以降はブースター治療についてご案内し終診となりました。
症例のまとめ
20年ほど薬物療法が奏功しませんでしたが、TMS治療により寛解が得られた症例になります。
治療抵抗性うつ病では3割程度の寛解といわれていますが、薬物療法で改善が見られない患者様でも効果が期待できることは臨床的な意義が大きいです。
薬が効きにくい方へのアプローチとして、TMS治療の可能性を改めて感じる症例でした。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年3月12日
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