【うつ病⑤】59歳男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/6月~X年/6月の18日間
- 主訴:うつ病の遷延・無気力感・入眠困難
- TMS治療の目的:抑うつ状態や不安の改善
- TMS治療プロトコール:倍量TBS(1,200発/回)30回、2回/日のaTMS
これまでの経過
うつ病と診断を受けて13年半、薬物治療行うも改善せず、近年は更に症状が悪化されていました。
他院の主治医よりTMS治療を勧められ、当院に紹介来院されました。
上記病状により、トリンテリックス・レスリン(抗うつ薬)、ソラナックス・レキソタン(抗不安薬)、ベルソムラ(睡眠薬)、ビプレッソ(双極性障害治療薬)を内服中でした。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、1日1回治療と2回治療の組み合わせで、倍量TBS(1,200発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は気分に変化ありませんでしたが、TMS20回終了時では、「なんか変わってきた感じがする。いい方向だと思う。睡眠もとれるようになった。食欲もある。」と症状の改善が認められました。
TMS30回終了時には、「調子悪くない。落ち込み・不安が減った。」と効果を実感されていました。
長年遷延したいたうつ症状の著明な改善が認められたため、維持治療へ移行しています。
症例のまとめ
治療間隔1~2日と時間を空けずに治療を受けて頂き、毎回1日2回治療を行うことで、18日間という短期間で症状改善に至りました。
薬物療法でも13年以上苦しまれていた方が、メカニズムの異なるTMS治療で寛解にいたった症例です。
薬物抵抗性うつ病に対する治療手段としての、TMS治療の可能性を大きく感じさせられます。
保険適用のTMS治療も対象となる患者さまでしたが、治療までの期間や柔軟性から、主治医の先生から当院にご紹介いただきました。
近隣医療機関から信頼にこたえることができ、またこのように患者様の苦しみを取り除けたことは、治療スタッフ一同大変やりがいを感じた症例になります。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2021年7月24日
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