【うつ病53】20代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/3月~X年/5月の55日間
- 主訴:意欲低下、前向きになれない、不安
- TMS治療の目的:不安、抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:右低頻度(1800発/回)を30回
これまでの経過
他院の精神科初診は3年前の患者様です。うつ症状が悪化し希死念慮も強く、3か月入院しました。
症状は改善しましたが、春からの新しい生活に不安が出て、うつ症状が再発してしまいました。
過量服用の既往があるため薬物治療ではなくTMS治療を希望され、当院受診となりました。
TMSの治療歴はなく、切迫した希死念慮は認められなかったため、TMS治療を行うことになりました。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
不安、抑うつ状態を改善するため、右低頻度(1,800発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は、「普通になっている感じ。感性が普通になっている感じがする。不安や、死にたい気持ちも少しいいかも。」と効果を感じられ始めました。
TMS20回終了時は、「調子はよくなった。人と関わることも苦じゃなくなった。落ちこみや不安が減った。」と初回の時よりも明るくなり、主訴の改善が認められました。
30回目治療後には「だいぶ良くなりました。ありがとうございました。」と笑顔見られ、スタッフ共に効果を感じられました。
ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
他院にて入院加療、薬物療法を行っていましたが、症状改善せず、当院にてTMS治療を行いました。
新しい生活が始まりお忙しい中、治療間隔3日間空けることなく通院していただきました。
10回目以降からはとても表情明るくなり、治療スタッフも効果を実感しました。30回目には寛解状態となりました。
薬物抵抗性うつ病では、TMS治療は有効な治療選択肢であることを感じさせられた症例になります。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年10月9日
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