【うつ病63】30代女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年2月~X年/4月の52日間
- 主訴:集中力・判断力が低下、マルチタスクが出来ない
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:aTBSと倍量TBS(1,200発/回)の組み合わせで30回
これまでの経過
2016年他院にて精神科を受診しました。2か月間通院し、ADHDの診断で薬物療法を行いましたが改善しなかったとのことです。
うつ状態が悪化し、TMS治療を希望し当院を受診しました。
2か月間通院していた時期にコンサータ(精神刺激薬)を内服していましたが、現在の内服薬は無しです。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、aTBSと倍量TBS(1,200発/回) を組み合わせて30回行いました。
TMS10回終了時は、「治療を受けた日は気分がよい。睡眠と食欲は良い。」とのことでした。
TMS20回終了時には、「頭が回りやすくなった。治療後も効果が続くような感じ。」と10回目終了後では、治療日のみ気分が良いとのことでしたが、継続しているため治療効果の持続を感じました。
TMS30回終了時は、「落ちこみが減り、興味が出てきるようになった。料理を作る際にマルチタスクができるようになった。」と主訴の改善が認められました。
30回終了後は、維持療法、ブースター治療についてご案内し、維持療法を希望されました。
症例のまとめ
仕事と育児で大変な中、3日以上空けることなく30回治療を終えました。
治療20回目以降から効果を実感し始め、30回終了時には主訴を改善することが出来ました。
治療の推奨である20回以上を行い、効果が顕著に得られた症例です。
今後は、治療頻度を徐々に減らしながら維持療法を行う予定です。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年10月10日
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