【うつ病65】40代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年1月~X年/3月の44日間
- 主訴:気分の落ち込み、慢性的な頭痛
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:特別プランiTBS(600発/回) を30回
これまでの経過
精神科初診は15年前で、うつ病と診断されました。
安定していたのですが、3か月前ぐらいからうつ病が再熱し、当院受診でTMS治療を希望されました。
他院での治療歴はない方です。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、特別プランiTBS(600発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は、「気分の大きな変化はない。趣味に手は出せているが、集中力が続かない。」とまだ治療効果を実感されることがありませんでした。
TMS20回終了時には、「まだ波がある。休む前よりはマシになっている。まだ集中力はない。仕事に対する意欲はまだない。」と、明らかな効果の実感はありませんでした。
ですが、スタッフから見て、初回時よりもとても表情が和らいでいました。
TMS30回終了時は、「調子はよくなっている。落ちこみや不安は減った」と効果を感じられ、心理検査の結果でも明らかに改善が見られました。
最後の治療終了時には、「(TMS治療の感想)どうかなぁ、わかんない」と笑顔が見られ、初回時よりもとても明るい雰囲気になりました。
30回終了後は、ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
取材や記事転載のご依頼は、最下部にあります問い合わせフォームよりお願いします。
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年6月17日
関連記事
スポーツ選手を悩ますイップスの症状とは?薬に頼らない治療法についても解説
勝負が決まる場面で思うようなプレーができず、悔しい思いをしたアスリートの方もおられるのではないでしょうか。 競技中に手がふるえたり、動かなくなってしまったりして、いつも通りのプレーができなくなってしまうことがあります。 … 続きを読む スポーツ選手を悩ますイップスの症状とは?薬に頼らない治療法についても解説
投稿日:
人気記事
子育てひと段落で喪失感?「空の巣症候群」になりやすい人と治療法を解説
「長い子育てを終えて、やっとひとりの時間ができる」 「子育て中はできなかったことを、たくさん楽しもう!」 そんな風に、子育てを終えた解放感を味わう方もいるでしょう。ですがその反面、強い喪失感や虚無感に苦しむ方も存在します… 続きを読む 子育てひと段落で喪失感?「空の巣症候群」になりやすい人と治療法を解説
投稿日: