【うつ病78】20代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/8月~X年/10月の63日間
- 主訴:うつ症状
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:aTBSと倍量iTBS(1,200発/回) の組み合わせで30回
これまでの経過
昨年から他院の精神科に通院している患者様です。
薬物療法を行っていましたが、ここ最近症状が悪化してしまいました。
変薬も行いましたが症状改善せず、当院のTMS治療を希望され、来院しました。
治療歴:抗うつ薬(レクサプロ)
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、aTBSと倍量iTBS(1,200発/回)の組み合わせで30回行いました。
TMS10回終了時は、「今のところ変化なし。イライラや不眠の増悪もない。」とまだ治療効果は実感されていませんでした。
TMS20回終了時には、「前よりマシかなと思う。朝起きやすくなった。家事もやりやすくなった。買い物も行けた。マイナスな部分はなさそう。」と徐々に治療効果が出始めました。
患者様の表情や喋り方も初診時に比べて、とても穏やかになりました。
TMS30回終了時は調子も良く、「不安や希死念慮が軽減。大きく落ち込むこともなくなった。」と治療効果を実感され、主訴の改善が見られました。
ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
治療10回目までは、初診時と変わりがなく、患者様自身とても不安になっておりました。
ですが、30回治療を行ってくださり、主訴の改善が見られました。
治療間隔が3日以上空いてしまうこともありましたが、無事30回終了しました。
推奨である治療回数20回以上終えて、主訴の改善が見られた症例です。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
取材や記事転載のご依頼は、最下部にあります問い合わせフォームよりお願いします。
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月17日
関連記事
スポーツ選手を悩ますイップスの症状とは?薬に頼らない治療法についても解説
勝負が決まる場面で思うようなプレーができず、悔しい思いをしたアスリートの方もおられるのではないでしょうか。 競技中に手がふるえたり、動かなくなってしまったりして、いつも通りのプレーができなくなってしまうことがあります。 … 続きを読む スポーツ選手を悩ますイップスの症状とは?薬に頼らない治療法についても解説
投稿日:
人気記事
子育てひと段落で喪失感?「空の巣症候群」になりやすい人と治療法を解説
「長い子育てを終えて、やっとひとりの時間ができる」 「子育て中はできなかったことを、たくさん楽しもう!」 そんな風に、子育てを終えた解放感を味わう方もいるでしょう。ですがその反面、強い喪失感や虚無感に苦しむ方も存在します… 続きを読む 子育てひと段落で喪失感?「空の巣症候群」になりやすい人と治療法を解説
投稿日: