【うつ病85】20代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/3月~X年/4月の46日間
- 主訴:落ち込みやすい、憂鬱になる、疲れた感じがする、物忘れが多い
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール::aTBSと倍量iTBS(1,200発/回) の組み合わせで30回
これまでの経過
5~6年前にうつ病と診断され、他院に通院していました。
1年間薬物療法行い、良くなりましたが、ここ1~2年で抑うつ状態が悪化し、当院でのTMS治療を希望されました。
過去にイフェクサー(抗うつ薬)を内服していましたが、現在は薬物治療行っていません。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、aTBSと倍量iTBS(1,200発/回)の組み合わせで30回行いました。
TMS10回終了時は、「少し元気になってきた。」と治療前より、明るくなっているようでした。
TMS20回終了時には、「安定してきた。明るくなれた。仕事への意欲もある。睡眠、食欲はしっかりとれている」と20回終了にしてかなり効果を感じられていました。
TMS30回終了時は、「引き続き調子よい。落ちこみや不安も減った。趣味も楽しめる。」と趣味を始める意欲的な姿勢みられ、主訴の改善が認められました。
維持療法やブースター治療についてご案内し、一旦終診となりました。
症例のまとめ
仕事をしながらの通院でしたので、不定期になってしまうこともありましたが、30回治療を終えることができました。
うつ病を薬物療法で1度寛解しましたが、再発してしまいTMS治療を行った症例になります。
再発したうつ病を寛解することが出来た症例で、TMS治療の再発率の低さに期待したい症例になります。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
取材や記事転載のご依頼は、最下部にあります問い合わせフォームよりお願いします。
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月17日
関連記事
スポーツ選手を悩ますイップスの症状とは?薬に頼らない治療法についても解説
勝負が決まる場面で思うようなプレーができず、悔しい思いをしたアスリートの方もおられるのではないでしょうか。 競技中に手がふるえたり、動かなくなってしまったりして、いつも通りのプレーができなくなってしまうことがあります。 … 続きを読む スポーツ選手を悩ますイップスの症状とは?薬に頼らない治療法についても解説
投稿日:
人気記事
子育てひと段落で喪失感?「空の巣症候群」になりやすい人と治療法を解説
「長い子育てを終えて、やっとひとりの時間ができる」 「子育て中はできなかったことを、たくさん楽しもう!」 そんな風に、子育てを終えた解放感を味わう方もいるでしょう。ですがその反面、強い喪失感や虚無感に苦しむ方も存在します… 続きを読む 子育てひと段落で喪失感?「空の巣症候群」になりやすい人と治療法を解説
投稿日: