【うつ病86】30代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/4月~X年/5月の42日間
- 主訴:気分が落ち込む、体がだるく疲れやすい、仕事の集中力や意欲がなくなる、過眠、過食
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール::aTBSと倍量iTBS(1,200発/回) の組み合わせで30回
これまでの経過
精神科初診は高校生の頃で、現在はうつ病で他院に通院中の患者様です。
12年前までは仕事を頑張れましたが、その後は症状悪化してしまい、TMS治療希望で当院受診となりました。
治療歴はイフェクサー(抗うつ薬)、ロラゼパム(抗不安薬)、アリピプラゾール(抗精神病薬)、ミルタザピン(抗うつ薬)の服用です。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、aTBSと倍量iTBS(1,200発/回) の組み合わせで30回行いました。
TMS10回終了時は、「何となくネガティブな考えが減った。イライラや不眠もない。」とまだ治療効果は実感されていませんでしたが、ネガティブな考えが減ったことはとても大きな進歩でした。
TMS20回終了時には、「気持ち的に上がってきた。10回のときより良い。ネガティブな考えが軽減した。」と効果を実感し始めました。
TMS30回終了時は、「調子よい。落ちこみ、不安、希死念慮が軽減した。行動しやすくなった」と治療前より表情も和らぎ、主訴の改善が認められました。
維持療法やブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
aTBSと倍量iTBS(1,200発/回) の組み合わせで、3日以上治療間隔空けることなく、30回終了しました。
これまで十分な薬物療法を行っていましたが症状改善されず、TMS治療を行いました。薬物療法では改善しなかった症状が、TMS治療を行い改善された症例になります。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月17日
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