【不眠症③】40代女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年3月~X年4月の47日間
- 主訴:不眠
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:aTBSと倍量iTBS(1,200発/回) の組み合わせで30回
これまでの経過
精神科は当院が初めての患者様です。
4~5年前から落ち込みがひどくなり、車を運転するため薬物治療ではなく、TMS治療を希望されました。
不眠が主訴ではありましたが、抑うつ状態を呈していました。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、aTBSと倍量iTBS(1,200発/回)の組み合わせで30回行いました。
TMS10回終了時は、「夜中起きなくなった。落ちこみは減ったと思う。集中力低下はまだある。」と落ち込みが減ったことは大きな進歩でした。
TMS20回終了時には、「夜たまに起きることがあるが、前よりは眠れている。落ちこみは軽減した。環境が変わったこともあり、集中できている。」と10回目終了後よりも集中力が上がってきている様子でした。
TMS30回終了時は、「調子悪くない。GWはキャンプに行き、楽しめた。また飲みに行こうと思えるようになった。意欲が湧いてきた。不安やイライラも減った。」と趣味も楽しむことができ、不眠の主訴改善が認められました。
ブースター治療についてご案内もして、終診となりました。
症例のまとめ
平日は仕事があるため、土日集中治療を主に行い、治療30回終えることが出来ました。
仕事で大変な中、3日以上治療間隔を空けないよう、平日1日来ていただき、ほとんど3日以上空けることなく通院していただきました。
うつ状態の改善を目指し、主訴の不眠改善が早期に認められた症例になります。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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執筆者紹介
大澤 亮太
医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師
日本精神神経学会
精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月23日
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