【双極性障害⑬】30代女性
プロフィール
- 治療期間:X年8月~X年9月の43日間
- 主訴:倦怠感、集中力の低下、物忘れ、不眠
- TMS治療の目的::抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:右rTMS(1,800発/回)30回
これまでの経過
精神科初診は6年前に、他院で受診されました。2年前から他院に通院し、薬物療法を行っています。
ですがここ最近鬱症状が悪化し、薬物療法は併用してでの当院のTMS治療を希望され、受診に至りました。
睡眠導入剤(サイレース、マイスリー)、 抗精神病薬(セロクエル、ジプレキサ、エビリファイ)、気分安定薬(リーマス)、抗不安薬(ソラナックス)
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、右低頻度(1,800発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は、「ここに来る時はほとんど頭が働かなかったが、ハッキリしてきた。まだ完全ではないが。」とまだ効果は実感されていませんでした。
TMS20回終了時には、「前より頭がスッキリしている。全然できなかった家事が一つ、二つできるようになってきた。10回目よりも調子が良く、夫からも調子良さそうと言われる。睡眠も前よりも良く、ずっとできなかった昼寝もできた。」とのことでした。
10回目終了時よりも効果を実感され、睡眠もとれるようになりました。
主治医にも、減薬を提案されるほど良くなりました。
TMS30回終了時は調子も良く、「落ち込みも減り睡眠とりやすくなり、昼寝や二度寝ができるようになった。来院時に比べると希死念慮も軽減した。」と主訴の改善が認められました。
30回目の治療終了時には「全然寝れなかったのですが、治療を始めて寝れるようになりました。1番の悩みが無くなってとても嬉しいです。頭もスッキリして30回やってよかったです。」と笑顔でお話しされ、スタッフも共に効果を実感しました。
ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
治療間隔を3日以上空けることなく通院され、右低頻度30回終了されました。
治療10回目までは効果を実感されることなく、不安な中治療を受けていましたが、15回以降から効果を実感し始め、笑顔がとても増えました。
推奨である治療回数20回以上で、効果を実感され始めた症例です。
【お読みいただいた方へ】
医療法人社団こころみは、東京・神奈川でクリニックを運営しています。
「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
医療職はもちろんのこと、法人運営スタッフ(総合職)も随時募集しています。
また、当法人ではTMS診療の立ち上げ支援を行っており、参画医療機関には医療機器を協賛価格でご紹介が可能です。
ご興味ある医療者の見学を随時受け付けておりますので、気軽にお声かけください。
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カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月17日
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