【双極性障害③】48歳女性

プロフィール

  • 治療期間:【急性期】X年6月~X年7月の42日間
  • 主訴:無気力感
  • TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
  • TMS治療プロトコール:右低頻度rTMS (1,800発/回)30回

これまでの経過

他院に3~4年通院中ですが、抑うつ状態が遷延しているため、rTMS治療を希望し来院されました。

他院にて、ラツーダ・ジプレキサ(抗精神病薬)、イフェクサー・トリンテリックス(抗うつ薬)、 レンドルミン・サイレース(睡眠薬)を内服中となっていました。

TMS治療経過

双極性障害3の心理検査の結果になります。

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査

抑うつ状態を改善するため、右低頻度rTMS(1,800発/回)を30回行いました。

TMS10回終了時は気分に変わりなく、TMS20回終了時は「少しは変わったと思う。ちょっと明るくなったと夫からも言われる。自分ではよくわからない。」と、効果の自覚はありませんでした。

TMS30回終了時も、「自分ではよくわからないけど夫や周りからは調子いいと言われる。グッスリ眠れている。」と、症状改善の自覚はやや乏しいものの、改善傾向は感じているようでした。

明らかに心理検査上も改善を見せており、状態の改善が他覚的には認められました。

ブースターTMSや維持治療をご案内し、終診となりました。

症例のまとめ

主観と客観のズレが認められますが、TMS治療としては効果が認められました。

様々な要因が考えられますが、少なくともrTMS治療によって、うつ状態の改善が認められていました。

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カテゴリー:こころみ医学  投稿日:2021年8月26日

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