当院の強迫性障害TMS治療成績(2022年1月~2022年12月末)

治療成績

  • 病名:強迫性障害
  • 期間:2022年1月~2022年12月末
  • 症例数:25名(データ:16名)

30%改善:50%

2022年度の東京横浜TMSクリニックの強迫性障害の治療成績をまとめています。

2022年1月から、2022年12月末まで1年間の全症例のうち、強迫性障害として急性期治療終了となった患者様の治療成績をご紹介します。

こちらでは、25名の方が治療を開始して、最終的に30回治療を行うことのできた16名での統計となっています。

結果としては、

  • 30%以上改善:50%
  • 20%以上改善:0%

と、ちょうど効果のあるなしが半々となりました。

こちらは、YBOCSという強迫症状の心理検査をもとに点数の改善割合を基準としています。

治療成績の考察

強迫性障害に対するTMS治療は個別性が高く、その患者さんにあった暴露療法を組み合わせながら行っていきます。

ですから症例数が少ないと治療効果に差も出てしまうのですが、結果的にはFDAで認可された治験に近しい結果となりました。

強迫性障害でのTMS治療がFDAに認可された論文結果をご紹介します。

効果がある方とない方が、半々で認められています。

効果がなかった患者様に対しては、現在のFDAが認可したプロトコールよりも文献上で有効性が高いといわれている補足運動野に対する低頻度刺激を、5回無料で希望の方に提供しています。

そちらについては十分なデータがとれていないため、ある程度ボリュームがまとまりましたら、統計解析してご紹介したいと考えています。

過去の治療成績

2020年12月~2021年12月

2020年12月~2021年8月

治療成績を可視化して治療向上へ

東京横浜TMSクリニックでは、治療の前後で精度の高い心理検査を実施することで、治療成績を数字にして評価しています。

当院では、強迫症状に対するTMS治療実施にあたっては、Y-BOCSといった薬の治験などでも実施する心理検査を行います。

こちらは専門家が評価する心理検査になり、自記式の心理検査よりも精度が高く、適切な治療判断につながります。

当院ではこのように治療成績を可視化することで、さらなる治療向上を目指しています。

またスタッフが症例サマリーを作成することで、多職種で治療の検証を行っています。

安心してTMS治療を受けていただくために、これからも客観的なデータを発信していきたいと考えています。

強迫性障害とTMS治療

【お読みいただいた方へ】
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「家族や友達を紹介できる医療」を大切にし、各クリニックでコンセプトをもち、社会課題の解決を意識した事業展開をしています。
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執筆者紹介

大澤 亮太

医療法人社団こころみ理事長/株式会社こころみらい代表医師

日本精神神経学会

精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了

カテゴリー:こころみ医学  投稿日:2023年5月25日

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