【強迫性障害⑦】30代男性

プロフィール

  • 治療期間:X年4月~X年5月の41日間
  • 主訴:加害恐怖、憂鬱である
  • TMS治療の目的:強迫症状の改善
  • TMS治療プロトコール:deepTMS(30回)

これまでの経過

19歳のころから加害恐怖が出始め、薬物治療を行いました。

薬物療法は合わず、昨年に入院加療しました。しかし、症状改善せず、TMS治療希望で当院受診となりました。

TMS治療経過

強迫性障害⑦の心理検査の結果をご紹介します

※Y-BOCSは強迫性障害の重症度評価です。

強迫症状を改善するため、deepTMSを29回行いました。

治療3回目から曝露療法を開始しました。内容は、「治療中強迫症状を引き起こす内容をイメージ」であり、強迫症状を引き起こす状態を作りました。

治療10回目には「暴露も頑張っている」と発言あり、治療6回目ごろから治療後に「良くなっている気がする」と、とても明るい表情でした

治療20回目には「よくなっていると思う。前より胸騒ぎが減った感じがする。行動できるようになってきた。睡眠も取れている。治療日以外の日に外を歩いていても、加害強迫が減っている。」と10回目終了後よりも効果を実感されていました。

治療30回目には、「芸能人のニュースをみて希死念慮が出てしまった。でも今日も治療したら落ち着いた」と発言されました。

治療20回目まではとても効果を感じられておりましたが、30回目にして、少し気分が落ち込み気味になってしまいました。

しかし、ご本人様の治療への取り込む姿勢はとても素晴らしく、心理検査の結果はいい成績で終えることが出来ました。

遠方からの患者様の為、終診となりました。

症例のまとめ

遠方からお越しの方で、無事30回治療を終えました。

治療10回目から20回目までは、とても調子が良く、ご本人様も積極的に治療後にも行動療法を行っていました。

30回目には、芸能界での不祥事があったことで、少し心因性に動揺がみられましたが、心理検査上、とてもいい結果となりました。

患者様ご自身の治療への積極的な取り組みにより、症状改善が見られた症例です。

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カテゴリー:こころみ医学  投稿日:2022年10月10日

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